2017/08/28

シルバー民主主義は「健在」である

今日の日経新聞に「忖度しすぎ?シルバー民主主義」という記事が載っている。高齢者は実は負担増を受け入れる余地がある、という内容なので、意外感にかられて興味深く読んだが、随分と能天気な内容だった。

根拠として挙げられているのは、世論調査で「増税をして社会保障を拡大する必要がある」と回答した人の割合が高齢になるほど高かったから、というものだが、高齢者は今後死ぬまでほぼ確実にネットで受取超過なのだから、増税して(その大半は自分ではなく現役世代が負担する)、社会保障を拡大する(その恩恵は当面自分が享受する)という選択が、もっとも利己的である。

もちろん記事が指摘するように増税なしで給付が拡大すれば最高だが、それには限界があることには多くの人が気づいている。それよりも、誰かがしっかり負担して給付を(当面の間は)充実してくれた方がよい。(消費税で自分の負担が多少増えることもある程度は覚悟しているだろうが)

そもそもシルバー民主主義の最大の弊害は、既得権と化した社会保障の給付を減らせないことである。増税は先送りされているとは言え、部分的には一応実現したし議論も続いてる。対して社会保障の給付カットは、ほとんど議論もされていないのが現状である。

高齢者が社会保障の拡大を最も支持し、縮小に最も反対する、という今回の調査結果は、改革の絶望的な難しさを改めて浮き彫りにしただけで、何も新しくない。

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