2011/09/20

【映画】告白




松たか子主演の話題作。我が子を生徒に殺された女性教師が復讐する話である。
ひたすら重く暗い作品。迫力あるストーリー(やや現実味は欠くが)と、美しい映像と音楽が、独特の世界を静かに作り上げる、いい映画です。

ごく普通の人々が、少年Aを起点として暴力と狂気に染まっていく。冷静に復讐を遂行していく松たか子も、壊れていく少年Bも恐ろしいが、ノリとゆがんだ正義感で陰湿なイジメに走るクラスメート達の狂気も恐ろしい。
色紙に隠されたメッセージに母が気づいた時、重なるように映し出される生徒達の無邪気な笑顔と歓声が、私には最も印象的なシーンだった。

この狂気をどこかで見たことがある気がした。


そう、『映像の世紀』だ。初めて見たのはもう10年以上前だろう。

第二次大戦中のドイツ占領下のパリで、ドイツ兵と交際したフランス人女性がたくさんいた。彼女達は、連合国軍がドイツ軍を撃退してパリを解放した際、フランス人からリンチを受けた。

リンチするパリの人々の、心底愉快そうな笑顔に、私は慄然とした。

占領下の抑圧のストレスとか、強者に取り入った者の自業自得とか、いろいろ意見はあるだろう。でもそうした背景はともかく、隣人の苦痛を純粋に楽しむ邪悪な笑顔を、ひとり二人の悪人でなくごく普通のたくさんの人々が満面に浮かべているこの光景が、映画やドラマの中じゃなくて現実なんだということが、当時の私にはにわかには受け入れがたかった。




件のシーンは、7:50くらいから始まります。画像が粗くて、これだと表情がよく見えませんが。

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